雨の中、黒人の男の子がひたむきにバレエを踊る1本の動画がSNS上でアップされ、そのしなやかで美しい舞いに世界中から注目を集め話題を呼んだが、それだけでは終わらなかった。
踊っていた男の子は11歳のアンソニー・メソマ・マドゥ。ナイジェリアの海岸沿いにある故郷のバダグリにあるLeap of Dance Academy でバレエを習っており、インタビューで彼は「踊っている時は夢を見ているような気分になれる」と話していた。
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この1本のダンス映像をきっかけに世界中からファンを得た彼に、この度、世界最高のバレエ学校への奨学金が支給されることが明らかになった。今月から始まる若いダンサーのための3週間のオンライン上の夏の集中ワークショップに参加できるオプション付きだという。
そして、驚くべきなのはマドゥを指導してきた教師ダニエル・アジャラはYoutubeを通して独学でバレエを学んだという。以前にアジャラはヨーロッパ各地の学校に奨学金を出願したがアフリカ人であるためにその資格はないと断られた経験を持っていた。
学校からはアジャラにもさらにスキルを発展させるための2週間のトレーニングコースを提供され、彼は地域の子供たちに無料のクラスを提供している。
数秒の美しいダンス映像が生んだサクセスストーリー。マドゥとアジャラは、バレエは女性のためのものではないこと、ダンスは人種を超えて感動を生み、あらゆる人の心を動かしてくれることを体現してくれた。